機嫌を直してくれたらしい桜ちゃんが、今度はホットミルクを手にして戻ってくる。追加ドーナツが乗ったお皿も一緒だ。
「エヘヘー。あと少しでポイントがいっぱいですよって店員さんが言うからー」
見ると、肘にはお弁当箱が入った巾着袋がかけられていた。
「ここのポイント交換のグッズって全部可愛いよね」
「うんっ!」
その明るい笑顔に、私は心で謝罪する。
ごめんね。
本当に、ごめんなさい。
「菜々ちゃん、どしたの? 風邪がひどくなってきたとか……」
「っ、ううんっ、そんなことないよっ。もう少ししたら一緒に帰ろうね」
「うんっ。了解っ!」



