コトノハの園で



「ご迷惑でなければ……」


そう言い残し、深町さんも僕の前から去っていき――


「――……助かった」


どうしたものかと焦り始めていたところだったからだ。


そうして、それらの光景は――……


深町さんは、なんだか昔の僕と似ている。


思い、少しばかり、同情してしまった。


それは、とても失礼なことかもしれない。何も知らない人のことを、僕と同列に扱うなんて……。


ないまぜの感情が心で吹き荒れ、後悔だけが最後に残った。


僕の内側だけの葛藤に巻き込むなんて、とても申し訳ないことだけれど、謝罪するのもおかしな話だ。


せめてものお詫びとして、深町さんの希望を叶えさせてもらうことにした。


……これも、勝手な思考の行き着く先なのだけれど……。


どれが一番読みやすいか棚を目で追いながら、選別したものの知らせ方を同時に悩む。


っ、そうだっ! リストを作成して、桜ちゃん経由で渡してもらえばいい。


閃いてからの作業はとても順調だった。