「だからお考えを改めて下さいー……っ」と泣き始めてしまったメイさんに私はどうしたらいいのか対応が分からない。
 オロオロしていると「失礼いたします」と扉が勢いよく開かれた。

「ご無礼をお許し下さい」

 足早に部屋に入ってきたクレアさんは目をつりあげながらメイさんの前で止まった。
 ――そして。

「ク、クレアさぁん……」

「言い訳は別室で聞きましょう」

 ガタガタと震え出したメイさんの腕を、クレアさんがつかんで強制的に立たせて。
 「失礼しました」と静かに去って行った。メイさんを引きずりながら……。