【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~



「たまには、ほんとのこと言えよ。

だりぃだろうが。

てめぇの真意 確かめんのが」



口元に笑みをたたえたまま


涼が悠貴の肩を押した



「俺は、シャイやからな。」



悠貴も押し返す。

男の友情ってわかんないな



漠然と友情について学んだ気がする




「嘘つけ。

ったく。で、なにしてんだ」




呆れたようにいいながらも、どこか楽しそうに涼は言った




「えー?さなにフラれた心の傷を癒しに買い物?」



悠貴はあえて悲痛そうに顔を歪めた



「フッ、買い物って女じゃねんだから、

そんなんで傷が癒えるわけなぇだろ

もっとマシな嘘つけよ。」


可笑しそうに涼がつっこむ


「そうやな。考えとくわ

じゃあ、な」


悠貴はハイハイって感じに返して軽く手を挙げる


「ああ。つーか早く行けよ」


そう悠貴にいって涼は手をあたしにだす、

あたしは悠貴と涼を見てから

そっと繋いだ。



悠貴より大きくてしっかりとした

涼の手に自分の手がすっぽりと収まっている。

そのことが、とても落ち着く



薄情だけど、悠貴のことを忘れて

涼に笑いかける

すると、涼も笑いかけてくれる。