慌ただしくすぎる街並み。
横を通りすぎる人々は私の事なんかみていないよう。

ときどき考える。 
私のいる意味、考えてもわからない。
なんのために生まれてきて、なんのために生きているのか。
ただ時の流れに身をまかせているだけ。

上履きが捨てられていようが、教室に私の机が無かろうが、水をかけられ笑われようがなにも思わない。
自分にも興味もなければ、他人にはもっと興味がない。
いつからこんなになってしまったんだろう。
幼い頃の記憶さえ曖昧になるほど、感情がなくなってしまった。

未来への希望?
私に未来などあるのだろうか。


ふと私の横を通りすぎた、小さな女の子が夕日を見て
「わぁキレイなあかいろ!」
と騒いでいた。

私も女の子が向けている視線の先に目を向けた。

赤く、今にも沈みそうな夕日にキレイという感情は湧かず、ただ立ちすくみ目を奪われていた。