天使の名を持つ少女

「あなたは私がここで殺す。私以外はレールガンを使い、私が一番強いなら、私しかあなたを殺せない。」


「…………。そうか…なら仕方ない。俺は村を助けに行く…それを邪魔するっていうなら、君を倒すしかない…」


一歩下がって一角獣を抜いた。


………ギィィン!


一瞬の沈黙の後、ラクエリのクナイを、アールは容易く受け止めた。


「三つ聞かせてほしい、君がアクア・ラミエルだというのも、ウソか?」


ラクエリの猛攻を、最小限の動きでかわしていった。


「アクア・ラミエルであることは本当よ。水が出せないことも本当だけどね。」


キィンキィンキィン!


「そうか…」


ガキィィンッ!


一角獣でクナイを弾き飛ばした。ラクエリがうろたえるのを見逃さず、襟首を掴んだ。


「二つ目、君はあの村が皆殺しにされてもいいんだな?」


アールの問いにラクエリは苦しい顔をした。


「お前、あの村が皆殺しにされて、本当にいいんだな?」


「い、いいわよ!私たちが生き残るためなんだから!仕方ないでしょ!?」


グイッ!ドサッ!


ラクエリを押し倒し、顔の横に一角獣を刺した。


「最後の質問だ…。お前は…お前は!ソラが『アクア・ラミエル』だと知っているのか!」