そして、あたしは悩んでいた。 こんなに多いのにあたしも渡していいのか、と。 また別の日にでも渡せる、とも考えてしまう。 あたしのカバンの中に入れて持ってきた、チョコレートの箱の角が腕に当たる。 …どうしたものか。 「架歩、今日家寄ってく?」 拓斗がこんなことを言うのは珍しい…。 意図がわからず、不思議に思ったけどこれから特に用事もなかったので、お邪魔することにした。