中学3年生の夏、あたしのクラス
3年2組では
席替えが行われていた。
「窓側の列からくじひけよー!」
担任の一声とともに
順々にくじ引きが行われていった。
…
…
あ、ついにあたしの番だ…
廊下側だったあたしは最後のほう。
直感でひく。
よし、これだ!
さあ、何番だ?
あたしはすばやく紙を開いた。
…
五番…
ふーんw
いい番号じゃん
あたしはその番号に満足しながら
席の場所を見た。
…
廊下側の後ろから2番目
おー
まあいい感じってところだ
その調子で隣の席の人もましな人で
ありますように★
あたしは隣に目をうつした
そこには
「澤口晶(サワグチアキラ)」
と、書いてあった。
え?
うそだろ?
もう一回見直す
…
同じ名前だ。
あああああ"!
最悪だ!
澤口はクラスの中でも目立つ人
いわゆるチャラ男だ。
授業中もうるさい、しゃべりまくりのやつだ。
静かにしていたいあたしにとって
澤口はとても苦手な人だった
「全員引いたな!
よし、席移動開始!」
またまた担任の一声で動き始める
たぶんこの1ヶ月
憂鬱なものになるだろう
あたしは確信した。