無口な君に


はぁはぁはぁ……
中学の時イラついて町一周した体力が
役に立ったか……。
時間は58分。ラストスパート!
体育館まで猛ダッシュだ!
け、けっこうキツいぞ。
でも楽しい高校ライフのためだ!
うぉぉぉぉぉ!



結果的に私は間に合った。
なんとか並んでいるところに何事もなかったような顔をして入ることができた。
が!それを見ていた教師に入学式のあと
怒られまくった。すまん。悪気はないのだ。
「あのなぁ須藤!初日に遅刻とか本じゃないんだから、寝坊とかシャレにならんぞ!」
寝坊じゃないよぉぉ
制服に見とれていつの間にか30分たってたんだよぉぉぉ
分かってるの!?この気持ちを!
お!イライラしてきたよ!逆ギレかな!
「なぁ、須藤、初日に遅刻とかテレビじゃないんだぞ。」
うるさいよ。さっきも同じこと言ったじゃん。本がテレビに変わっただけじゃん。
もうあなたハゲね。あだ名ハゲ。
しかも中途半端にはえている私の1番嫌いなハゲ。ほんとそういう人見ると
全部ぬきたくなってくるんだよね。
もう奪っちゃうよ?あなたの髪の毛最後の一本残して奪っちゃうよ?
「おい。お前。話聞いてるのか。」
「聞いてます。見てます。」
「なにを見ている?」
うぉぉぉぉぉぉ
ついポロッと言ってしまった!!
私の短所。心の声がたまにポロッとでる。
これすごい困るんだけど!?