春は何も言わずアイスを由香の顔に近づけた。
由香の鼻の先に、アイスがちょっとついた。
「ぷっ、由香その顔何?
お鼻にアイスついてますよ~?」
春、何言ってんの?
由香は今そういう冗談は・・・
「最悪ー。
美女にこんなことするなんて。
女の子にモテないよー。」
「るせぇ。
俺はコイツがいれば十分だ。」
何どさくさに紛れてこういうこと
言ってんのよ。
「はいはい。
いいねぇー、明は。
イケメンとの出会いないかなぁ~?」
いつもの、由香?
春は、人の扱い方を良く知ってるのかな。
私は何もできなかった。
“親友”って言ってくれたのに、
何もできなかったよ。

