目の前で、由香が泣いてる。 泣かせたのは私。 「キス・・したの? 親友だと思ってたのに・・!」 由香はそう言って家を飛び出して行った。 ドアが閉まる音が聞こえた。 私は、人を泣かせる名人なのかもしれない。 “由香を傷つけないで”なんて・・・ 私が一番由香を傷つけてるじゃん。 私はゆっくり立ち上がって、和の家を後にした。 冬休みの間、由香にメールしても返ってこなかった。 電話しても、でてくれなかった。 私は、最低だ。