「俺のために泣いてるの?」 「バカじゃないの・・」 視線を落とし、顔を下に向けた私。 髪の毛を掴まれて、顔が上を向いた。 その瞬間―― 信じられない。 たった一瞬だったけど、 確かに一瞬だったけど、 二度目のキス。 パシンっ 手が勝手に動いた。 私の手は、陽介の右頬を強く叩いた。 「痛てぇな。」