私はこっそり部屋のドアを開けては、 ご飯を手に取る。 今日は私の大好きなから揚げか。 まだ少し暖かい。 お母さん、ありがとう。 から揚げをゆっくりと口に運ぶ。 涙が、出てくる。 このから揚げ、 春も食べて泣いてたよね。 そんな事を思い出しては泣く、私。 こんな事をしてても 春は戻ってこないのにね。 もし空から春が見てたら、 怒られるね。