私はもう立っていられなくなった。 その場に座り込んで、泣き続けた。 和は私が持っていた手紙を取った。 きっと読んでいるんだろう。 和はしゃがんで私の頭を撫でてくれた。 その和の手は、震えていた。 和も、泣いているんだね。 優しいもんね。 春の事、大好きだもんね。 プップー 車のクラクションが聞こえた。 「二人ともー。帰るぞっ。」 大輔さんの声。 迎えに来てくれたんだ。