春は、から揚げをひと口食べると、
左肘を机につき、頭を支えるようにして、
顔を隠した。
「もしかして・・口に合わなかった?」
お母さんが心配そうに言う。
「すごく、美味しいです。」
手を離してそう言った春の頬には、
涙が流れていた。
「お、春って泣き虫なんだ。
だからバトル弱いんだぞ。」
「そっか、そうだったのか!」
「いや、違うと思う。」
健人といると、春のバカが悪化しそうだ。
「そう。そんなに美味しかった?」
「はい!」
うちに来て、お母さんの手料理を食べて、
泣いた人なんて初めてだ。
好きだけど、泣くほどかな・・・?

