和は、「危ないよ」って言うのかと思ったら、
「ずるい!俺もやりたい!」
だって。
高校生っていったって、所詮子どもなんだな、と思った。
春のこと“ガキ”って言ってるけど、和もじゃん。
「だぁーめぇー。
お前がやるとなくなるっ。」
春は和にあっかんべぇをする。
和は花火を二本持って、春に向かってぐるぐる回す。
「うおっ!
危っねぇって!
あっつ・・くなかったけど、
おん前ガキか!?」
「なぁんか、春ちゃんに言われると
ムカつく。」
「え!?ええっ!?
ちょっ、キレないでよぉ~。」
「待ってぇ!!
ちょー綺麗~。」
由香の声がした方を見ると、
さっき作ったお城に花火を逆さまにして刺している。
「やば、可愛い。」
二人とも器用だから、お城自体がすごく上手。
花火を刺すと、すごく綺麗に見えた。

