俺とお子ちゃま彼女

「おかえり~どうしたの?そんなに急いで。」


声がする方を見ると、母さんはソファーに転びながらテレビを見ていた。


「…はぁ…はぁ…ちょっと…いい?話…あるんだけど…!」


「いいわよ?とりあえず手洗ってお茶飲んでいらっしゃい?」


母さんは起き上がりながら言った。


「…わかった。」


俺は洗面所で手と顔を洗い、そのあと冷蔵庫から麦茶を取りだしてごくっと飲んだ。


「…で、なんの話?」


「俺、今日スカウトされたんだ。」


母さんの目が大きく見開いた。


「な…なんのスカウトなの…?」


「モデル…。」


母さんは止まった。


たぶん、驚いて頭が真っ白という感じだろう。


「か…母さん?」


「え!?あ…あぁ、ごめん。ちょっとびっくりしちゃって…。」


ちょっとって…ちょっとどころじゃなさそうだったけど…。