学校につき、新クラスの発表を見た。


そのあと弥生とわかれ、新しい教室へ向かう。


俺のクラスは2階で靴箱から一番近い3年4組。


俺は新クラスになんの楽しみも感じず、ため息をつきながら教室に入った。


この学校に入って3年目。


なのに、知っている人が少ない。


7クラスもあると初めて見る顔が結構いる。


「あれ?…唯斗?」


黒板に貼ってあった座席表で自分の席を確認していると、後ろから低い声が聞こえた。


振り返るとそこには知っている顔があった。


同中だった間宮和尋[マミヤカズヒロ]。


スポーツ刈りの明るくうるさい感じのやつ。


ちょっと雪哉っぽいとこがあるんだよな。


「和尋か!?中学卒業以来だな!」


1年も2年も違うクラスで、しかも棟が違ったため全然会わなかった。


「だな!唯斗、噂でコンタクトにしたって聞いたけど…眼鏡じゃん?」


違う棟まで広まってたのか…って、違う学年にまで広まったくらいだもんな。


「昨日まではコンタクトしてたんだよ。でもなんとなくやめた!」


和尋には言えないな…本当のことなんて…。