「なぁ雪哉!宿題くらい自分でやれよ!毎年毎年…懲りない奴だな…。」


俺は目の前で必死に手を動かしている雪哉に言った。


「やろうって気はあるんだぜ?でも俺って兄貴みたいに頭よくないし、できない宿題ばっかりなんだよ!」


雪哉はそんなこと言ってるけど、嘘だな。


読書感想文の本さえ読んでないやつにやる気があったなんて思えない。


「なぁ、兄貴…相談ってかお願いあんだけどいい?」


お願い…?


なんじゃそれ。


「先に宿題片付けようぜ。どうせ対したお願いじゃねぇだろ?」


今だって宿題手伝って…お願い聞いてるよんなもんじゃん?


「いや!俺には宿題よりそっちが大事だ!」


雪哉はいきなり立ち上がって言った。


「…わかったよ。とりあえず座れ。」


なんなんだ?


雪哉のお願いってのはよ。


「兄貴…俺、好きな子がいるんだよ。」


…はい?


俺は腰が抜けた…そんな気分だ。


好きな子がいるのと俺、何の関係があるんだよ!