もう人気者には恋をしない

「このまま掴まりながらでいいから、ゆっくり歩いていこう。
 それに、またゾンビとかに抱きつかれたらイヤでしょう?僕が映見ちゃんをガードするよ!」


 先輩は、再びクマさんになりきって言った。


「先輩……」

「あ、それとも……僕に触られるのもイヤかなぁ?」

「それはっ、ないです!絶対にっ!」


 私は首を思いっきり横に振った。


「なら良かった。怖かったら見ないようにするんだよ」

「……はい」


 先輩……


 募る思いを抱えつつ、私は先輩に守られながら進み始めた。