もう人気者には恋をしない

「ははぁ、なるほどねー。あの井戸はフェイクだったのか。
 油断させて驚かす……あいつら、なかなかやるなぁ」


 やるなぁじゃないですよ!……と、言いたいところだけど、まだ声も出せない。

 こっ、怖かった……

 まさか、ゾンビが出てくるなんて……

 しかも抱きついてきたし。気持ち悪かったぁ……


「……須藤さん、大丈夫?落ち着いた?」

「あ、はい……何とか……」


 あぁ……ホントに怖かっ……ん?

 あっ、私……後藤先輩に抱きついてる!


「す、すみません先輩!ゾンビみたいなことをしてっ!」


 すぐさま離れた。


 私、ゾンビのこと言えなかった!

 どうりでフカフカしてると思ったら……もうっ、恥ずかしすぎる~!