もう人気者には恋をしない

「えーと、相葉君?
 もしかして『クマさんと一緒』って言うのはー……」

「そう。この可愛いクマさんに癒されながら、一緒に屋敷の中を回っていただきます」


 クマさんは紹介されると、キメポーズをとった。


「やっぱり……」


 思ったとおりだった。

 
「アハハ!映見ー、良かったねー!可愛いクマさんと一緒で!抱きついたらフカフカして気持ち良さそうだしー」

「果奈ー、他人事だと思ってー」

「さぁ須藤。どうぞ、いってらっしゃい」


 相葉君が中へ誘導してきた。


「いってらっしゃい、じゃないよー。これって、お化け屋敷自体の怖さは変わらないんでしょう?

 それに……中身は誰?」

「須藤ー。人間なんて入ってないって。クマさんはクマさんだよ」

「その辺の夢は壊さないんだね……」


 と、正体不明のクマさんにいきなり手を力強く引かれ、中へと連れていかれた。


「まっ、待って!まだ心の準備がっ……」


 誰かぁ、助けてぇー!