もう人気者には恋をしない

「うっそー!展開早くない!?」

「それがさ、よくよく訊いたら、あっちも前から私の事が気になってたんだって。
 あんまり話したことがなかったのに、何でモデルをあっさりとオッケーしてくれたんだろうと思ったら……
 そういう事だったのよ~!キャ~!」

「痛っ!」


 肩をおもいっきり叩かれたぁ。


「で、昨日告白されちゃったのぉ~♪」

「そうだったんだー。え~ビックリ」

「私もだよ~、なんか夢みたい!」

「よかったね、おめでとう♪」


 果奈は、えへへと笑ってピースした。


「だから文化祭も、一緒に回るんだー」

「もう早速ラブラブじゃない」

「だってさぁ、憧れてたんだよね~。こういうイベントを好きな人と過ごすの」

「そうかぁー……」

「あ、私そろそろ行かなきゃ。じゃあまた明日ね!」

「うん、バイバイ」


 果奈はウキウキした様子で、彼氏を目指して走っていった。

 いいなぁ。お互いに想い合っていたなんて、すごいステキだよね。

 私なんて想い合うどころか、怖くて片想いも出来ないでいるのに……

 自分のキャンバスをボンヤリと眺め、後藤先輩のことを思い出した。