もう人気者には恋をしない

「……おっ!相葉ちゃんそっくり!
 カッコいいー」


 うわーっ!近い!近すぎるー!

 スケッチブックを覗きこまれ、自然と顔が近づいた。


「そ、そうですか?
 ありがとうございます……」


 どうしよう。ますますドキドキしてきちゃった。

 鉛筆を持っている手まで震えちゃいそう。


「いいわねぇ。
 私も美しく描いてもらいたいわぁ~」


 後藤先輩はいきなりオネエになりきり、体をクネクネさせた。


「ぷっ……先輩、ちょっとキモい」

「あら!キモいって、超失礼~」


 オネエタレントのモノマネまでしだした。


「だって、ホントにキモいから……ふふふっ」

「もう、笑いすぎよぉ!
 背負い投げぇ~!」

「だから、やめてくださいってば!
 あははっ!」


 お腹を抱えるほど笑うなんて久しぶり。

 そのおかげで、だいぶ緊張感がとけた。