もう人気者には恋をしない

「……あのさ」


「はい……」


「あの時、俺を救ってくれて……

 ありがとう……映見」


「っ、先輩っ……」


 やってみたかったことは……

 彼女を名前で呼ぶこと。

 オネエキャラではなく、クマさんでもなく、本来の姿のままで呼びたいと思っていた。

 身を少し乗り出して、映見の頭をそっと撫でた。

 映見は涙をこぼしながら、
 いとおしい笑顔を見せた。