もう人気者には恋をしない

 ようやく涙が止まった頃には、不思議と気持ちが楽になっていた。

 あんなに辛くて重たかったのに……すごく軽い。

 泣いて吐き出したからか……

 今まで、心を硬くしていたのかもしれない。

 自分を責めすぎて、泣くことさえも無意識に許していなかった。

 優しい話の絵本。小さな女の子の愛らしさ。

 そして……あの中学生の女の子……

 それらが俺の心をほぐしてくれた。

 だからこうして、素直に泣くことが出来た。

 俺を、絶望から救ってくれたんだ。

 そのことに気づくと、すぐにベンチへ戻った。