もう人気者には恋をしない

「今度はね、クマさんと女の子の話」

「へぇ~。……の……いグマ?」

「あはっ、読めないよね。

『森の迷いグマ』って読むんだよ」



 森の迷いグマ……か。

 どんな話なんだろう……

 小馬鹿にしたクセに、

 何故か少し、興味がわいてしまった。

 隣にバレないように、そっと耳を傾けた。

 中学生の女の子は「始まり始まり~」と言ってから、ゆっくりと読み始めた。