もう人気者には恋をしない

「花ちゃん、実はねー……じゃーん!」


 と、中学生の女の子が何かを見せていた。

 小さな女の子は「わぁー」と、嬉しそうに声をあげた。

 今度こそ目が合わないように、二人の方をそっと見た。

『じゃーん』と言って見せていたのは、スケッチブックだった。

 あれがなんだ?お絵描きでもするのかな。


「えみちゃん、また絵本をかいてくれたのー?」

「うん!記念すべき、二作目♪」

「やったぁ!」


 絵本?あのコが?てことは、あのスケッチブックに絵本を書いてるのか。

 二作目か。まだ書き始めて間もないんだな。

 中学生が遊びで書いてるだけだろうから、そんな大した内容じゃないだろう。

 俺は、中学生の女の子を小馬鹿にした。