「な、何を始めるの…?」

「今からフォーンの意識がこの子の中へ入っていきます。その間は絶対に騒いだり、動かしたりして、集中が途切れるようなことはしないで下さい」

女性が頷くと、フォーンは女の子の額に手を乗せた。すると、フォーンはそのまま静止してしまった。

「あの、フォーンさんは…」

「今ちょうど意識中に入り込んだところです。しばらくお待ちくださいね」



それから10分して、フォーンが身じろぎした。

「どうだった?何かわかった?」

リディの問いかけにフォーンは重々しく答えた。