運び屋の受難




「そう言えば知ってる?」

「何を?」

「あなたがーー」

翠さんがそこまで言った時、店のドアが開いた。

「この店は相変わらず人少ないね。大丈夫なの?
……あぁ、ハルちゃん。偶然だね」

「心配無用。店自体は道楽みたいなものよ」

翠さんは素敵な笑みで、新たに入ってきた客と会話をした。

……こいつ、なに。
何で行くとこ行くとこ現れるの。


死神は整った笑みを浮かべている。