私にとって一番大切なのは、龍也君の気持ち。


だけど……。
気づいた瞬間、心が冷たくなった。



きっと、龍也君は。



まだ星乃先輩のことが、好き。




涙が出そうになって、ぎゅっと手を握りしめる。



信じたくない。
私は龍也くんのことだけ信じていたい。



だから、まだいいよね？



だから、彼に本当のことを言われるまでは、何も知らないふりをしててもいいよね？