そんな話をした数日後、なぜか龍也君が私の教室までたずねてきた。
私はその時当番で授業の片付けをしていて、一人で教室に戻った。
途中教室から少し離れた廊下の奥まったところで、何やら人だかりができているのを発見する。
何があったのかなぁ、と思いつつえみを探した。
けれどえみは、教室の中にいない。
どこか行ったのかな。
のんきにそう考えていると、クラスの女の子が焦った様子で声をかけてきた。
「あ、いた! 進藤さん、大変大変!」
「どうしたの?」
「えみちゃん、あの大神ってヤンキーと戦ってる!」
「えっ!?」
どういうこと!?
もしかして、あの人だかり!?
はらはらしながら急いでそこに行くと、やっぱりえみと龍也君が何やら言い争いをしていた。
なんで!?
「ごめんなさい、通してください」
人混みをかきわけ、中心にいくとえみと龍也君がにらみあっていた。
えみは珍しく強気な口調で、龍也君に歯向かっている。
「とにかくあんたがいると迷惑なんで、さっさと自分の巣に帰ってください!」
えみーーーーーーーーーーーーっ!

