「いやっ!」 思わず彼のことを突き飛ばしていた。 心臓がバクバクと脈を打つ。 「どうしてそんなことするの!?」 龍也君は、星乃先輩と付き合ってるはず。 もう今さら、私にかまう理由なんかないはずなのに。 「うん、ごめん」 素直に謝られて、表情が引きつってしまう。 「俺、やっぱり無理だ」 「無理って……」 「本当の気持ちに、嘘つけなくなった。 もう、ちゃんとするから」