キスと君

「はあ!?やめてよ!」



「…ごめん」



涙がこぼれた…


「最低だよ海堂」


「ごめん、あ…のさ俺宮坂の事好きだ」


「はあ!?嘘でしょ?」


「冗談……なわけないだろ」


私には冗談の後についた''なわけないだろ"が花火の音で聞き取れなかった


「知らないし私海堂のことなんとも思ってないし」



私は走って逃げた…



その途中翔と会った



「理央!?」


「翔…………泣いてもいい?」


翔は周りを見渡した


「もしかして海堂となんかあった?」



「…………………」



「そっか……」



その瞬間翔に抱きしめられた



「泣けよ」


「う………うわああん……っ」



私はそれから花火のパーンと言う音が消えるまで泣いていた



「大丈夫か?」



「うん……ごめん…」



翔には迷惑かけちゃったな………




ゔっ………



「苦しい………ゔ……」



バタン…



「え…………?理央?」