ベットに潜りこんで、目を閉じる。
思い出したくもないのに、瞼に焼き付いて離れなくなったキスシーン。
きっと、彼と彼女だから綺麗で。
他の誰かとキスしてもあんなに綺麗には見えないだろう、なんて。
美男美女で私よりもアノ子との方がお似合いじゃん、なんて。
どんどん自信が無くなっていく。
生々しく繰り返されるキスを思い出す。
うぇー。
気持ち悪。
私、どんだけ見る目ないの、ありえない。
彼女の親友に手出すとか、親友の彼氏に手出すとか、ほんとありえない
そんなやつらを好きだった自分もありえない
うぇー、哲哉とキスした唇を今更、シャツの袖で拭いた。

