しばらく、呆然と立っていた。 「やっぱりか」 ポツリ、と呟く声が後ろからして慌てて振り返る。 真後ろにたっている三木君。 こんなに近づかれているのに気づかなかったなんて、どれだけだ、私。 三木君の視線を辿るまでもなく、恐らく…いや、絶対に彼は見てしまっただろう。 自分の彼女と親友がキスする現場を。 これって修羅場… どうでもいいことを考える頭はまだ残っているみたいで安心だ。