咲真が向かっていたのは、屋上。

「悪いな。遅くなって!」
「いえ!大丈夫です!こちらこそすいません!突然呼び出してしまって…」
「大丈夫大丈夫!それより何の用?」
「あの…その…私、石垣先輩のことが好きです。付き合ってください!」


嘘ーーー!…聞いちゃった…
先に屋上にいた相手は、1つ年下の可愛い女の子。学校でもアイドル的な存在。
付き合っちゃうのかな…

…ってあれ?別に咲真が誰と付き合おうと私には関係ないことなのに…涙が出てきてる…なんで私泣いてるの…?

どうしようもできなくなった私はたまらずその場を駆け出した。
咲真が相手にしてた返事なんて耳に入ってこなかった。