「な、中里!?どうした!?」
俺は彼女を泣きやませる方法がわからない。
優しく背中をさすることしかできない。
「私も、杉崎くんが好きです。……私を彼女にしてください。」
泣きながら俺に言葉を伝えくる彼女がとても綺麗だった。
彼女を俺の方へ引き寄せ抱きしめた。
「す、杉崎くん!?」
裏返ったような声を出す彼女。
「……今、嬉しすぎてやばい。」
「へ!?」
俺の初恋。
「俺、初恋なんだ。中里が。……だから嬉しくて。」
赤くなってる顔を見られないように彼女を強く抱きしめたまま彼女に伝える。
「私も。杉崎くんが初恋なんだ。」
中里も?
なんか…嬉しい。
でも…
「………なんか、こういうの初めてでどうしたらいいかわかんねぇや。…今日一緒に帰らねぇ?」
「うん!帰る!」
勢いよく言った彼女が可愛くて、この腕を離したくないと思った。
俺たちの初恋は始まったばかり。
ー END ー