【短編】電車のキミへ



トクン、トクン、トクン……ッ、


心臓の鼓動が早くなる。


実は、今週、まだ、1回もキミを見ていない。


なぜなら、私が、週番だったから。


だけど、今日は、週番をクラスメイトに任せてきた。


だって、チョコ、渡したいからね。


キィィッ。


いよいよだ。


電車は、止まった。