遊園地といえばチケットがなければいけない。
いくらするだろう、一応手持ちでは足りるはずだ。
「お金はいいからね?」
そう、いうと瀬能さんは私の手を離さないままチケットを改札機に通さずに改札機を抜けた。
魔法みたい…すごい…
私たちは歩く、一体どこを目指しているのか。だけど、歩いても歩いても人がいない。
「瀬能さん」
私は呼び掛けた。
「あ、ごめん手、繋いだままだった」
そういうと瀬能さんは手を離した。
手を離したらなんだか魔法が溶けてしまうみたいで少し怖かった。
だけど…
「いえ、違うんです」
「うん?」
瀬能さんは不思議そうにしている。
「私たちしかいないですね。まるで貸しきりみたい!」
瀬能さんは笑いながら答えた。
「これは魔法だよ、今夜だけ。俺はここにいる間何でもできる。だからね、魔法で貸しきりにしたんだ。今夜だけね。誰もいないから乗り放題だし、好き勝手できる。だから彩音ちゃん、思いっきり遊ぼう!」
魔法というのが嘘だとしても、私は…
「はい!」
そう、いいたかったし、そうしたかった。
瀬能さんの嘘にのりたかった。
だって、夢の国だから



