好きと言わないで


学校が終わり胡桃との帰り道。
他愛のない日常の話である。

「―それで、その後に結局私のプリン食べられちゃったんだよ~」

内容は、胡桃が買っておいたプリンを妹が食べようとしたら胡桃に見つかりあげようか?と言ったのにいらないと言われたから冷蔵庫にしまい直したけれど、そのあと妹が冷蔵庫から取りだし食べていたというもの。

「ねぇねぇ!どう思う?」

胡桃はうるうるした瞳で私を見つめる。

「まぁーでも杏子(アンズ)ちゃんも食べたかったんだよー」

「じゃー私また帰りにプリン買って帰るー。次は杏子に食べられないように帰ってからすぐ食べる」

「うん、そうしな」

胡桃は少しいじけていた。きっと私がプリン食べちゃった杏子ちゃんが悪いね、っと言わなかったからである。