鈍恋diary


「いや…気のせいじゃないと思うけど?

俺が史華に声掛けようとしたら、アイツ史華引っ張ってたし、なんか見せつけるようにベタベタしてた」

「アイツはいつもあんなだけど??」

「うん、牽制してるんだろ…ああやって。

附属中のヤツと日向高の子がよくベタベタしてるって噂有名だし」

そんな噂有名になってくれなくていいんだけどね。

「噂はともかく、牽制とか意味わかんない。そんな必要ないし、航希がそんなことするわけないじゃん」

「いや…アイツが史華のこと好きだから、ベタベタしてんじゃねぇの?史華は俺のだって思わせたいんだろ?

実際、噂になってるんだし、史華に声掛けるヤツもいないんだろ?」

「ないない!そんなんじゃないって!

だいたいそんなことしなくても、あたしなんかに誰も声掛けないって」

何言い出すかと思ったら…笑えるよ。

貴史君って意外とバカ??

「信じてないだろ?アイツ、相当な策士だと思うぞ?」

「それは否定しない…航希って腹黒いとこあるし、そういう悪知恵は昔から働くヤツだから。

でも、あたし絡みではないから!変な誤解しないで」

おもしろいネタが欲しいなら他探してよね…

なんで、あたしが標的にされなきゃいけないわけ?