あたしなんかに声掛けて、骨まで折られたら最悪なんじゃないかな…
「脅しのつもりかよ」
「あー、脅しじゃなくてマジだよ…俺、物借りただけで骨にヒビだったから。
物でヒビだから…好きな女の子だったら粉砕骨折?もしかしたら、複雑骨折とかかもだな…骨折れて飛び出るよ?」
龍樹さんまで現れてホッとしたけど…
笑顔で怖いこと言ってる。
「龍樹…いいとこに来たな」
「まぁ、あんだけ怒鳴れば聞こえ…って、タカ!」
貴史君が龍樹さんの腕掴んだって思ったら…
次の瞬間、龍樹さんは地面に倒れてて…
「痛ぇだろ、バカ!いきなりアスファルトに叩きつけんな!」
「あんたらも龍樹みたいに無様に平伏すか?」
「ちょっとからかっただけだろ…」
「マジになんなよ、これだからガキは…」
なんか強がり言いながら、男の人たちはそそくさと退散してくれた。
「大丈夫か、史華?」
「あ…うん、ありがと。ごめんね、また迷惑掛けちゃって」
「いや、俺が悪いから…ごめんな」
ホントあたしって貴史君に迷惑掛けてばっかり。
