鈍恋diary


そのまま出口を出て、貴史君を探す。

人が増えて来たのか、すぐには見つけられなくて…

電話しようかと考える。

キョロキョロしてたら、ポンと肩を叩かれて…

振り返ると知らない男の人が2人。

「誰か探してんの?」

「あ…友達を」

「女の子?」

「男の子…ですけど?」

なんなんだろ…一緒に探してくれるとか??

「じゃあ、ほっといていいじゃん!」

「俺らと遊び行こ!」

…あれ?もしかして、これナンパ?!

「無理です…ごめんなさい」

「えー、でもいないんでしょ?一人とかつまんないだろうし、ちょっとくらいいいじゃん」

「怒らせると面倒な人なんで、他あたってください」

ナンパとか初めてされたけど、どうしたらいいんだろ?

ウザいからって蹴りはマズイだろうし…

「そんなヤツほっといた方がいいって、行こ!」

何…ナンパする人ってこんな強引なの??

相手2人だから、両側から挟まれて身動き取れない。

「ちょっと、離して…」

さっさと電話してればよかった。

この状態じゃ電話できないし、貴史君探せないし…

貴史君が探してくれてるの待つしかないじゃん!