『ホントごめん…家じゃ親父とタツキがうぜぇし、ナオとヒロも大概だからイラついてた。
言い訳にしか聞こえないかもだけど…』
「気にしてないからいいよ…あたしも失礼な態度とってるし、悪く言われても仕方ないって思うから」
なんとなく事情はわかるし、あたしが迷惑掛けてるんだから…
貴史君が謝る必要なんてないのに。
『本心で言ったわけじゃねぇから…お前気ぃ強いし、無愛想なトコあるけど、不器用なだけで…気ぃ遣いすぎて周りに誤解されてるだけなのわかってる』
「別にそんなんじゃないよ…可愛げないのは確かだから」
気遣いではないと思う。
ホントに気遣いできるなら、もっと愛想良くしてるはずだもん。
『んなことねぇよ、史華可愛いって』
「…えっと…ありがと」
調子狂うよ。
なんか…顔見えないと言葉選んじゃう。
『電話だと素直だな』
「ごめん、苦手だから…電話ってどうしていいかわからなくなる」
『俺がって意味か?』
「電話するのが苦手…貴史君も苦手なタイプだけど、嫌ってるとかはないから大丈夫」
ホント電話って苦手…
いろいろ考えすぎて、つい余計なこと言っちゃうし…
余計なこと言わないようにって思ったら、話し辛い。
