「あ〜、もう、ホント最悪!」
この人集りに入ってケンカ止めるとか…
嫌でも目立っちゃうじゃない。
「すみません、ちょっと通して…」
野次馬してる人たちを掻き分けて、あたしはその現場に到着。
貴史君を止めるって選択肢はないから、迷わず航希に駆け寄ってた。
「何してんの、あんたは!」
「うるせぇな、関係…って史華?!なんで、お前がいるんだよ!」
「煩い、黙れ!…あんたがケンカしてるって聞いたから来てやったんでしょ?こんなとこでケンカとか、周りの迷惑考えろ、このバカ!」
あたしを見て驚いてた航希。
状況がわからないから、とりあえず黙らせるしかない気がして…
ちょっと可哀想な気もしたけど、脇腹に蹴り入れてやった。
「いってぇ…ってか、ここでそれすんな、バカ!」
「史華、何してんだよお前…スカートで回し蹴りはマズイだろ」
「え…そだ、スカートだった。ってか、あんたたちのせいでしょ?何させてくれてんのよ!…ホント最悪」
ケーキ食べてる途中だったし…
こんな目立つことしちゃったし…
おまけに…
