王子様と堕姫様





王子の寝言が頭に響く。


何に謝ってるの?


「皆は貴方をいい人と言うわ。
私は貴方を信じられるかな。
貴方を信じたら兄さんたちは怒るかな。」


「ん…」


あ、起こしちゃったかな。


「ごめんなさい、
起こすつもりはなかったんです。
もう夜です。そろそろお帰りになったほうが…」


「っわ!!リア!!ごめん、ずっと…」


「はい、抱き締められてました。」



真っ赤になった王子の顔は暗い部屋の中でも
十分に分かるくらいはっきりとしていて、


同じ”ごめん”でも、
寝言と今のは全然違うように聞こえた。


「でも…
君は本当にどうしようもないオヒメサマだ。」


そう微笑んだ顔は
前に見たのと同じ綺麗な笑顔で
月の光がそれをさらに映えさせていた。