王子様と堕姫様




目が覚めると外は真っ暗だった。



「…ん…ここ…ん?!」


隣には王子の姿があった。


王子の寝息が聞こえる。


王子を起こさないようにそっと抜け出そうとするが
それは叶わず、王子は離してくれる様子もない。



「王子も疲れてるのよね、
兄さんもそうだった。」


昔の事を思い出す。


兄さんと遊んだ庭、
眠れない私に読み聞かせてくれた本。


私は兄さんが大好きだった。


父や母、お世話の人には言えない話も
兄さんには全部話した。

兄さんには何でも話せた。


でもそんな兄さんももうこの世にはいない。


私の目の前にいる王子が兄さんを星にした。


「ご…めん…」