王子様と堕姫様




「こんなところに居たんだね。
もう遠くの人になっているかと思った。」


王子の”遠く”はきっと”死”を意味する。

男の人の力。

前に感じた強さよりももっと強い力。


王子の声色に何故か熱いものを感じた。


「ご…ごめんな…さい」


咄嗟に出た謝罪の言葉。


王子は黙ったまま私を抱き締める手を離そうとはしない。


なんでこの王子はそんなに私に必死になるの?

これも全部、
”いい人”だから?

もしこれが私じゃなくて、
エリカやマリア様でもこんな風にした?



初めは抵抗していた私も、
黙って王子の腕の中に――――――



「リア…?!こんなに熱…!!
じいや、部屋借りるよ。」