王子様と堕姫様




「おじさん…しばらくここに居てもいい?」


私には帰る場所がない、
だからと言って死にたくない。


死にたくない…?


何を…言ってるの…



思ってもみなかった。


自分が死にたくない、と思うだなんて。

いつから私は変わったのだろう。


今の私にはもちろんわかるはずもなく、
考える余裕もなかった。



「もちろんじゃよ、
でもいいのかね?王子とケッコンするのじゃろ?」


そうだった。

でも私は何も聞かされていない。

所詮王子の遊びに使われただけ。


「王子はいい人じゃよ。」


おじさんは優しい笑顔で微笑む。

皆言う。
”王子はいい人”と。